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遠隔複写サービスの歴史に驚愕

書物蔵:古本オモシロガリズム「1942(民国31)年、東洋のBLDSC「通信資料部」」

 ほへー、「1942年に南京で中国語文献の遠隔サービス(それも組織的)ってのはちょっと」どころか相当「すごすぎ」る。現在でも日本の公共図書館では遠隔複写サービスってのは、実際は結構行われているのにサービスの存在自体を公にされていない(理由は公にすると大量複写依頼や近所なのにものぐさで来館しない人の対応が面倒だからだろうけど…)という、裏メニュー的なのにねぇ。いやはや、驚きの歴史。

 そういえば、既にデジタルアーカイブ化され資料は除くとして、遠隔の利用者の依頼に応じて職員が資料撮影し画像データをメールなんかで提供するという遠隔サービスは、日本のどこかの図書館で公に行われているのだろうかなぁ。メール送信ってのは図書館資料は著作権の問題があるので一般化は困難だろうけど、そもそも図書館は基本的に機械複写OKなんで画像化するメリットがあまりないか…。(前にこっそりそーゆーデータ提供した話も書いたことあるけど)うちの職場(公文書館)は機械複写NGなんで、そういうサービス展開を私は本気で考えてるんだけど、この度これに反対してた担当の上司が異動したんで、遠隔地から複数複写依頼が来たことを肴に具体案(サービスのガイドラインやマニュアルなど)を示して一気に畳み掛けてみたんだけどね……またも「公な」という部分はぽしゃり。理由は…私には未だ説明もないんだけど、まぁ煩わしいというところで集約できるんでしょな。その前にもう少しちゃんと刊行済目録をデータベース化しろよ、とも思ってはいたんだけど。あぁ、こういう時だけは権限というものが欲しいなぁとつくづく思う。少なくともあと20年はそーゆーこと決める権利は与えられないことは自明なんだけどさ、地方公務員やってるとね。ふぅ…。いつかは、将来の書物奉行さんのような方に言及される人物になってみたいものです。

書物奉行 Eメール URL 2007年08月01日(水)23:49

亀レスですが… どのよーな体制下でもじたばたしてみるといいのかも…。ただ、彼等が本土に帰ってこれたのかどうかが不明なのですよ。
文書館は実態はともかく言説は最近活性化しつつあり、オモシロそうでうらやましいですわい。

tohru 2007年08月02日(木)11:53

書物奉行 様
 コメントありがとうございます。くだらな感想なのでTBもしませんでしたのに…
 しっかりした文書館はオモシロくなってきたと思いますが、うちは指定管理者制度と予算削減で完全に身動きとれなくなってます。最近は数字を求められるようになり、文書館に『市民の図書館』的ロジックが今のところ見あたらなくて良かったのか悪かったのか、と思う次第で。
 派遣法の関係でどうやらじたばたできるのも今年限りのようです。教員とバイト学芸員の職場だというのに、単なる事務職員という立場だと説得力なしなんで…人徳のなさのような気もしますが。