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図書館において最も効率の悪い部門は?

 ・毎日新聞 「都立中央図書館 新装開館に未来の姿を探る」 (2008.1.8)

 図書館において最も効率の悪い(費用対効果的に)部門はどこでしょうか?…そりゃ吹きだまり人事の館長と総務…えふん、えふん、そういう悲しい実態は置いといてです。
 司書自身が最も重要と考えているであろうカウンター業務、それもレファレンスカウンター業務ではないでしょうか。まぁ、貸出返却の単純作業を正職員がしがみついているケースはもはや想定しませんので、貸出カウンターは低コスト高利用であることを前提としますが。
 レファレンスサービスの利用が低調であるという問題もあり、また各館によって実情はそれぞれとは思いますが(貸出とレファレンスでカウンター要員を分けられるのは一部の大規模館だけでしょうし)、一般論として正職員がカウンターに常時張り付く事自体、高コストであることはもちろん、カウンターに居なければいけないという点で、業務効率そのものも非常に悪くなる(カウンターに出ない状態と比較すれば)と思われるからです(一応、自身の経験から)。
 カウンターに寄せられるレファレンスのうち、非正規や委託先職員では簡単に答えられないもの、つまり専門性を要求されるものの割合はそれほど高くはないのではないでしょうか。その頻度の低いレファレンスのために、正職員をカウンターに必置とすることは無駄が多いと思うのです。そもそも、高度なレファレンスであれば、カウンターで即答できるものではないのだから、別に対応者が端からカウンターに居なければいけない理由も薄いのでは(端から対応した方が利用者からしてみれば重複説明が要らないというメリットはありますが)。
 ということで、レファレンサーなどの正職員はカウンターではなく、バックヤードに居て、時々要請に応じて表に出てくる方が効率的に仕事ができるんじゃないか、ということです。もちろん、カウンターが貸出だけにかまけてレファレンスする雰囲気でないとかいうのでは駄目駄目なのですが、「貸出+レファレンス受付」カウンターとして、気軽にレファレンスもできる状態であればいいのでは。
 正職員がカウンターに固執することは、図書館業務の非効率化を意味しているんだよね、その給料に見合う業務はカウンター以外にあるんじゃないの、というお話でした。