長崎・佐賀旅行記

 ANAのバースデー早割が昨年でなくなってしまったので、今年はJALのバースデー割引で…なんだけど、これも今年の3月で終了らしい。この時期に旅行する意味はなくなるが、さて来年はどうしたものかと今から要らぬ心配をしてみたり。
 朝のセントレア(中部国際空港)出発はつらいことを何度も経験しているので(朝、岐阜からの直通列車は本数少ないわ、満席だわで実質2時間はかかる)、今回は懐かしの名古屋空港からJ-AIRで出発することに。車で行っても駐車場無料(J-AIR利用者は1週間無料)なのがうれしい。
 さて行き先はたまには東北がいいやね、と思ったけど、バースデー割引の運賃が帯広行きと同じで何となく損な気分に。さらに九州方面と比較すると2,000円高いのもなぁ…てことで、九州行き決定。就航している中で福岡・熊本は行ったことがあるので、消去法で今回は長崎空港へと飛びます。
(2007.2.25〜2.27)

2月25日
 8時25分発の飛行機なので自宅を7時に出発。セントレア発だと6時の電車には乗らないといけない時間ですが、今回は余裕ありでうれしい。しかも日曜日の朝ということもあり空港へは車で約40分で到着。あの空港前の駐車場に車止めて旅行なんてね。これだけで県営名古屋空港気に入った。国内線はセントレアへ一元化する約束だったのにと何やらセントレアと揉めているようですが(福岡便就航により、ただでさえJRと競合して搭乗率悪いセントレア-福岡線がさらに打撃を受けたのが根にあるらしい)、何とか共存しながら名古屋空港からもっと行き先増えるといいのにな。ま、セントレアには天下のト○タが付いとりますんで、愛知県もあちらにご機嫌伺いながらの空港運営なんでしょうけどさ。
 駐車場から少し歩いてビルの中へ。カウンター前では新人らしき職員の丁寧すぎる案内で自動発券機へ誘導される。バースデー割引はカウンターで免許証提示しないとチェックインできないんで、いつも発券からカウンターでやってもらうのだが。結局、発券だけ機械、チェックインはカウンターという誘導に従ったが、何なんだかなぁ…
 カウンターすぐ隣の手荷物検査場を通って出発ロビーへ。変わったコーヒーの自販機に引っ掛かり、搭乗直前だというのに紙コップのホットコーヒーを買ってしまう。案の定、搭乗時に大変邪魔になる。搭乗はフィンガーコンコース(J-AIRの機材は内蔵タラップからの乗り降りなんで)から。空港の滑走路の上を歩いた経験が更に豊富になる。飛行機はボンバルディア社のCRJ-200。50人乗りジェットでございます。シートは革張りで座り心地はいいんだけど、何せ元々がプライベートジェット、天井が低い。座席上でもトイレでもガンガン頭打ちました。この低さが50人乗り以上に機内空間が狭く感じた理由だろうか。長崎行きの搭乗率は約3割ほどだったのに。機内サービスは冷たいお茶かジュースのみ。CA一人ということもあってしょうがないんだろうなぁ…
  ほぼ定刻に離陸。乗り心地は普通のジェット機とさほど変わらず、前の方の席に座っていてエンジンが後部だからか、エンジン音は比較的静かでしたが。ただ離陸後の上昇は結構急な気が。小型ジェットはこんな感じなんだろうか。高度が低いこともあって、窓からは瀬戸内海の様子がきれいに見えました。
 1時間30分で長崎空港に到着。自然島を造成・埋め立てして作り上げた世界初の海上空港だそうで。小型機で降りる3,000mの滑走路が一段と長く感じる。すぐ後に着陸したオリエンタルエアブリッジのプロペラ機(ボンバルディア DASH8 Q200)と並んで隅に追いやられた様は滑稽な感じすら漂います。
名古屋空港。改装されてずいぶんすっきり。 この画面でカップの様子を生中継してくれます。
BGMはコーヒールンバ!
CRJ-200。プライベートジェット風… でもオリエンタルエアブリッジの方が小さいか。

 荷物を受け取り、少し空港の中をぶらぶら。30年以上前に開港した地方空港なのに意外とショップが充実している。おみやげは帰りにここで十分買えそうだ。その後予約していたマツダレンタカーのカウンターへ行き手続き、送迎車で大村営業所まで行く。この長い連絡橋を渡って空港島に狸が進入してきたのだな、といらぬ感慨にふけてみたり(wikipedia長崎空港 参照)。ちなみに空港前には狸に餌をやるべからずの看板がちゃんとあった。
 営業所で手続きを済ませ、新型デミオを借りる。ナビもいいのが付いていたが、左後にはばっちり結構な擦り傷が。前使用者が直前に擦って修理する間も代わりの車もなかったのだろうが、それにしてもこのまま貸すんかいとちょっと驚く。まぁ事前チェックで向こうから確認してくれと言ってきたので後々問題にはならないかと無理に納得したけど、こういうとこマツダらしいなぁ…
 大村市からは一路海沿いを北へ。途中、東彼杵の「道の駅 彼杵の荘」で鯨の竜田揚げと苺大福を買い込んで食べてしまう。随分前に給食で食べた鯨を想像したけど、食べてびっくり、柔らかい。大福も手作り、特産の苺もおいしい。ただ、このつまみ食いがこの日の後半に激しく影響するとは、このときは想像すらできなかった…
 車はたらたら、閑散としたハウステンボスの横を通り抜け、佐世保市街に到着。今、佐世保といえば…佐世保バーガーですね。適当にガイドブックを見て行ったのが「ミサ・ロッソ」。駐車場は狭くて一杯だったので近くのコインパーキングに止めたけど、店内は狭いながらも先客は6人ぐらい。直ぐに座って注文できたけど、待ち時間は約20分とか。店内のマンガを読みながらぼさっと待っていると…出ました、ミサ・モンスター!一緒に頼んだベーコンエッグチーズバーガーも大概だけど、モンスターのボリュームはすごいね。セットのポテトを箸休めにしながら、ひたすらかぶりつく、かぶりつく、かぶりつく。ソースがだらだらこぼれてもひたすら食うべし、食うべし。当然完食はしたものの、この満腹感は久しぶり。ジャンボ食べる人は直前の一食は抜いてからお出かけ下さい。味はおいしかったんだけど、細かいことは満腹感に押されて忘れてしまいました。
鯨の竜田揚げと苺大福 ミサ・ロッソの佐世保バーガー
大迫力のミサ・モンスター

 駐車場に戻り、次はイカの町・佐賀県の呼子へ。イカ好きとしては、有名な呼子のイカの活造りを食べてみようということで。でも、佐世保から呼子までは約2時間。結構遠いなぁ…
 さすがにまだお腹が空いていないので、手軽に食べられそうなところを探していると、港近くにイカ本家分店?というお土産屋+レストランみたいなところを発見。とりあえず建物に入ってみたものの、レストランのメニューが分からない。ここまで来たんだし、ということでレストランに入ってメニューを見ると…値段も内容も他の店と変わらねえじゃん。まぁいいわ、とイカの活造り定食とイカ刺し丼を注文。活造りは最初、店員さんがゲソを1本ハサミで切ってくれて躍り食いをする。吸盤が吸い付く、吸い付く…その後は身を食べて最後は残ったゲソを天ぷらに。これもおいしかったんだけど、満腹感のせいなのか、期待過剰だったせいなのか、値段(定食は2,500円だったか)の割にはなぁという感じ。時期の問題かもしれないけど、函館や奥尻島で食べた普通のイカ刺しの方が…呼子は観光地化しすぎてるんで、もう少し手軽にイカが食べられるようになってほしいものです。  腹がはち切れんばかりになったところで、すでに時間は宿到着予定の午後3時。どうも土地勘がないと時間が量れない。特にこの地域は地図上の直線距離は短くても、山に阻まれ大回りしたり、都市部だと出入りする道が限られて渋滞してたりで。とりあえず遅れますと宿に電話をして、宿泊先の嬉野温泉へと向かう。誰ですか、こんな所まで来てブックオフ唐津店に寄ってるのは!
呼子のイカたち

 嬉野到着は午後5時前。宿は「大正屋 湯宿清流」です。一泊二食で12,000円ですが、事前調査では何やら口コミなんかでやたらと評判がいいようですが、さて。部屋に通されてしばし休憩。さすがにお腹が…夕飯は一番遅い午後7時30分にしてもらい、少し休んでから宿のお風呂に。嬉野温泉といえばナトリウムのツルスベのお湯なのですが、温泉には正直期待していなかったんだな。下呂温泉もそうだけど、こういう老舗温泉地は宿が建ちすぎて湯量不足に陥っているのが常で、嬉野温泉も調べてみると源泉掛け流しなんて皆無に近かったので。でもこの宿の湯はなかなか。加水・循環・塩素だけど、ツルスベ感は十分あるし、塩素も内湯はそれほど気にならなかったし。狭いながらも日帰り入浴をしていないのでゆったりと入ることが出来ました。系列の宿の風呂には無料で入れるということで、近くの本館にも行ってみたけど、広いもののその分日帰りの人も多く、お湯もなんとなく薄い印象。結局、宿の湯が一番よかったです。ついでに温泉街もぶらぶらしてシーボルトの足湯に行ってみたり、豊玉姫神社に参拝して猫見たり…。
 そうこうしているうちに夕飯の時間に。食事処でテーブル食です。さすがにお腹が…ということで鍋の野菜などは少し残してしまいましたが、温泉宿にしては少なめだったのが今回は実に有り難かったです。豆乳鍋は白みそがブレンドされただしと甘みの強い豚肉がおいしかった。でもさすがに食後はもう動けず、部屋でぐだぐだしながら時々温泉入って就寝です。
夕飯の数々。おいしかったんだけどねぇ…


2月26日
 朝食を食べ、温泉入ってから10時前に出発。たしかに従業員の接客は大変いい、離れた駐車場まで荷物持ってお見送りまでしてくれるぐらい。でも、ナビのセットしてから出発したいので玄関まででいいのに、と勝手なことを思ったけど。宿は古い建物を改修した感が拭い切れていない感が所々でしましたが、接客と相俟って値段から考えると確かにお得。また機会があれば泊まってみようか。
 お茶ちゃ村(お茶の土産物屋)に寄って土産品を少々、看板犬と別れて、昨日通った東彼杵から今度は南下して、大村、諫早経由で島原へ向かいます。途中、雲仙市愛野町のお菓子のHONDAに立ち寄り、カステラ、焼き菓子、そして「ほんものプリン」を買い込む。すぐに車中でプリンを食べる。うーん、とっても濃厚でミルキーです。…誰ですか、こんな所まで来てブックマーケット島原店に寄ってるのは!
宿の朝食。右は嬉野温泉名物の温泉豆腐。
ほんものプリン 国見の街灯はサッカーボール

 昼過ぎに島原城に到着、島原市街を軽く散策です。普賢岳近いなぁとか水がきれいだねぇとか感じながらぽてぽて「鯉の泳ぐまち」に行くと、一人旅のおにいさんから「時間がないんであげます」とほとんど残っている鯉の餌を渡される。仕方がないので近くを泳いでいた鯉たちに餌をやってみるが、どれもこれも飽食なのかほとんど食べやしない…高度な嫌がらせだったか?  餌を片手になお歩く。わき水や温泉飲んでみたり。島原城に戻ってお堀に降りてみると鯉がいたので、試しに餌をやると…どんどん群がってきた。よしよし、ここの鯉は飢えているようだ、そーれ、と全ての餌をばらまく。やっと片づいた…
 城の中には入らず、売店で郷土料理の六兵衛(さつまいものうどん…みたいなもの)と寒ざらし(白玉に蜜をかけたデザート)をいただく。六兵衛は飢饉の時の非常食がルーツなんだけど、さすがに店で食べるのはおいしくしてあるんだろう。寒ざらしの白玉も弾力があっていい食感でした。
 あとは雲仙温泉目指して、山に向かって車を走らせます。道中、結構な山道です。昔は有料道路だった国道57号を進んでいくと、突然温泉街が開けます。地獄の水蒸気が国道からも出ていて、街全体が硫黄のニオイ…たまらなく幸せの予感。宿は「雲仙宮崎旅館」。館内は更に硫黄のニオイ。後で分かったけど、これは風呂からではなく庭にある小さな地獄からのものらしい。それにしても立派な造りの建物に、広々とした日本庭園、老舗旅館ですなぁ…一番安いプランなんで部屋は古い本館の1階なんだけど。  まずは、旅館裏の雲仙地獄へ。登別でも阿蘇山でも感じたけど、自然の迫力だよね。地獄には各旅館へ引湯している配管がたくさん見える。観光地の見学としてはちょっと興ざめだけど、これからこの湯に入れるのかと思うと楽しみである。ただ、遊歩道はあちこちで工事中でした。その後、温泉街の端にある「雲仙旅の麦酒館」に行ってみたけど何故かお休み、近くのせんぺい屋でお婆さんがせんぺい焼いていたので、2枚注文してみる。外に1枚30円って書いてあるから気軽に入ったけど、2枚というとちょっと驚いた感じで耳付きせんぺいを差し出される。1枚単位じゃないの?焼きたては確かにおいしくて、何となくこれで帰るのも悪い気がしてよく土産物で売っている17枚入り1箱を買って帰る。
 八百屋の前の猫を愛で、旧地獄を通ってビードロ美術館へ。どういう運営形態をしているのか、誰のコレクションなのかよく分からなかったけど、ビードロ以外の物の方が充実している気がしたけど、それなりに楽しむ。展示品が結構無造作に置いてあるところもあって、大丈夫かいなとも思いましたが…
 宿に戻っていざ温泉に。いやぁ、さすがに良い湯ですね。惜しむべくは高温過ぎて加水しているところなんだけど、いやいやこういう濃い温泉好きだなぁ…しみじみ。  さすがにこの温泉では長湯はできず、部屋でちょっと休んでいると夕食の時間です。夕食はなんと…ふぐ!そう、一番安いプランですが部屋食でふぐなんであります。ふぐ刺しは厚味があって薄造りじゃない、でもまたこの食感がたまらない、鍋もうまー、地ビール飲んでふぐ食べて、満足、満足。しかししかし、ふぐもさることながら、もう前菜からデザートまでどれもこれも実に料理がうまい。たまらんっ。
島原の鯉。これはエサ食べない方。 六兵衛と寒ざらし
今更ながらレンタカーのデミオ 雲仙地獄
地獄は至る所で工事中でした こうやって湯と水蒸気が湧いてくる
八百屋前にいたネコたち 夕食の前菜。どれもうまくて…
ふぐ刺し。結構厚いでしょ。食べさしですが… 地元名産のじゃがいもとホタテ
デザートまでおいしくいただきました 風呂上がりのレモネードはのどごしさわやか

 食後は腹ごなしに温泉に入り、ロビーでサービスのぜんざいをいただく。またこのぜんざいが食後の口に甘すぎず、さっぱりとしておいしい。ほんと、至れり尽くせり。  ちょっと外へ散策にと隣の足湯に行ってみると、同じ宿に泊まっているらしい中年夫婦と遭遇、気さくに話しかけられる。お二人は黒川温泉に住んで気ままに旅行しているとか。うらやましいなぁ…雲仙は商売っ気がないからいいとおっしゃっていたが、これから温泉街を散策してくると言ったら、この時間真っ暗だよと言われる。行ってみると本当に真っ暗。ほんとに商売気のないことで。
 宿に戻り庭を散策、夜は人が結構いるなぁ。ロビーに戻るとぜんざいを食べる人で一杯に。さっきは誰も居なかったのに…  あとは部屋、風呂を何度も往復しながらだらだらして、硫黄のニオイに包まれながら就寝です。


2月27日
 朝食前に部屋へお茶のサービスあり。寝ぼけながらお茶をすすり、食事処で朝食です。最初から最後まで同じ仲居さんが着くというのが売りのようですが、それにしても別室の食事までとは大変だ。朝食も大変おいしゅうございました。
 朝風呂して(何度も入りすぎてちょっと肌がかさつく。強酸性だから…)、支度して宿を出発。前日会えなかった女将も揃って玄関で大仰なお見送り。いろんな温泉宿に泊まってきたけど、さすがにここまでのにはまだ慣れない。なんか、ほんと、1人1万5千円しか払わなくて申し訳ないと思うぐらいで。
 当初は小浜温泉へ行こうかと思っていたけど、前日行く予定だった国見町の「狸山まんじゅう」が定休日のようだったので、こちらへ行くことに。まんじゅうの皮は白(甘酒饅頭)と黒(黒砂糖饅頭)の2種類だけど、中はこしあんのものと芋あんのものがある。冷めてもおいしいけど、やっぱり蒸したてが一番だね。店の前では狸がサッカーしている像があって、ああ国見だね、と。  さて、次は千々石観光センターへ。社長の積極的な呼び込みの中、味見をしながら千鶏カステラを何本か購入。その後、外の売店で「じゃがちゃん」を食べる。ほくほく。
朝食もおいし 狸がサッカー…
狸山まんじゅう これが「じゃがちゃん」

 諫早を通過して長崎市街へ。誰ですか、こんな所まで来てブックオフ東長崎店に寄ってるのは!長崎市街地は道が狭くて駐車場もなさそうなので、路面電車で移動しようと思って駐車場を探すが、南の方にはパーク&ライドの駐車場が見あたらず、結局平和公園の駐車場まで行くことに。ここなら駐車料金は一日500円です。まずは原爆資料館へ。前回長崎に来たとき(15年前)は来たかなぁ…記憶なし。展示をじっくりと見る。折しも佐世保に原子力空母ロナルド・レーガンが寄港していて、米兵らしき人たちが資料館にも何人か来ていましたが、さて彼らは何を思ったか。陳腐な感想はここには書きませんが、こうの史代『夕凪の街 桜の国』 の読後感と同じような感慨に襲われる。あれは広島の話なんだけど…。敢えて何か偏屈を述べるとすれば、外国人被爆者差別のように日本人同士の被爆者差別についてももう少し言及があって欲しかったかなぁ、と。なかなか難しいでしょうけど、日本人が被害者意識ばかり持っているかのような展示では、実は外国人には重要な事実までもが伝わりにくいんじゃないだろうかと要らぬ心配をしてしまう。
 何とも言えない気持ちになってしまったところで、近くの松山駅から路面電車(長崎電気軌道)に乗車することに。一日乗車券買おうかなぁ…駅は無人、車内では買えずか。駅の掲示には携帯サイトのURLがあり、アクセスして近くの販売所を探せとある。URLが長い…やっとのことでアクセスして、駅前の明太子屋で売ってるということなので行ってみる。と、もう売ってないとのこと。え〜…徒歩3分のホテルが一番近いと言われ、そこまで歩いて往復。券は一枚500円也。事前に販売所を調べておけばよかった…
 やっとのことで乗車して桜町駅まで。今度は「長崎歴史文化博物館」を訪問。歴史には興味がないものの、指定管理者が運営しているそうなのでどうかな、と。まず建物が長崎奉行の復元だそうで、まぁ立派、立派。県と市の設立で設計段階から展示企画した工藝社が指定管理者で運営なのね。建築は黒川紀章建築都市設計事務所ですか。ふーん、東京都でなければこういう公共事業には協力するってことなんですかね…
 展示は色々と仕掛けがしてあって、公共博物館にしてはエンターテイメント性がかなり高い。まぁ、設計段階から指定管理者が企画してるし、観光地型博物館の側面もあるからねぇ…しかし、こういうものを純粋に楽しめないのは一種の職業病なのでしょうか。観覧料600円でもボリュームはたっぷりで、もう少しじっくり見たかったけど時間が無くて駆け足に、ちょっと残念。  更に坂を上りお隣の長崎県立長崎図書館を覗く。これこそ職業病だけど。移転が決まっているとはいえ、4階建てでもさすがに狭い。長崎市立図書館がない中、県立らしく参考図書たっぷりの書架に無理無理小説なんかを開架に置いているものだから、こりゃ職員も利用者も大変だ。大村市に移転することが前提なのかもしれんが、隣にあれだけ余裕のある博物館をおっ立てるぐらいなら、少し分割して新図書館建てりゃよかったものを。あと、図書館の歴史を紹介するパネル展示が階段にあったけど、これを見る限り、隣の博物館の奉行に関する展示や企画はこの図書館での研究成果が活かされているようだ。そのことは博物館では何も触れてないのがなぁ…博物館展示品に図書館所蔵印のあるものがたくさんあるとこまでは気が付いてたけど。なんだか図書館は報われないねぇ…
長崎歴史文化博物館。横からですが… 長崎県立長崎図書館。駐車場も狭小で。

 さすがにこの坂と盛りだくさんの展示観覧に疲れてしまい、電車で長崎駅へ行き休憩。駅前のアミュプラザ長崎のレストラン街にある「皇上皇」でちゃんぽんと皿うどんをいただく。本場だからなのか、ちゃんぽんスープは豚骨の臭みが結構ある。嫌いではないがちょっと意外、本州の人には少しきついかもしれない。皿うどんは想像通りの味。
 空港に戻るか、それとももう少し観光かと迷ったけど、高速道路で空港に向かえばまだ時間があるだろうと思い、冬の長崎のイベント・長崎ランタンフェスティバルを見に中華街へ。途中、角煮まんじゅうなどを買い食い。フェスティバル会場は平日なのに結構な人出、なぜか屋台の梅が枝餅をほおばって早々に戻る。誰ですか、こんな所まで来て本だらけ銅座店に寄ってるのは!長崎でメイドコス店員は痛々しい…
ランタンフェスティバル。日が暮れた後はもっときれいだろうけど、ちょっと時間が早かった。

 再び平和公園へ。あれ、電車4回しか乗ってないけど。1回乗車で100円、一日乗車券500円…損してるやん!まぁいいや。駐車場から車を出し、高速経由で大村市まで約40分。営業所の近くでガソリン満タンにしてレンタカーを返却…なんだけど、車体チェックも燃料チェックもしないまま、速攻で空港まで送られる。店員が一人しかいなかったからか…う〜ん、やっぱりマツダ。
 空港でチェックインを済ませたものの、時間はすでに午後7時。19時55分発の飛行機なので、ばたばたと土産を買い込み、最後にレストランでトルコライスを急いで食べる。まぁ名物に何とかで。手荷物検査ではX線で引っ掛かり、カバンの中をごそごそされる。どうやら鍵(20本弱持ち歩いていたので)が引っ掛かったらしいが、こんなことは初めて。長崎空港は検査厳しいのだろうか。隣では小さなドライバーセット(ゴルフじゃないよ)で引っ掛かった人もいた。
 なんやかやですぐに搭乗。帰りも3割程度の搭乗率、廃線になりませんように。着陸前に結構揺れたけど、なんとか大雨の名古屋空港に到着。駐車場は屋根がないので大変だったけど、荷物が多いときは車で帰れるのが楽でいいわぁ。また利用しようかね、県営名古屋空港。

go to index