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資料費が聖域だったって時代を知らないもので…

毎日新聞
 「やまぐちNOW:公立図書館の資料購入費削減(その1) 自治体財政難じわり /山口」 (2007.10.6)
 「やまぐちNOW:公立図書館の資料購入費削減(その2止) 各市町の事情反映 /山口」 (2007.10.6)

 ただいま自分とこも予算案策定中なんで全然他人事じゃないんだけど、なんとも切ないねぇとしか言いようがないね。
 細部には「総額さえ減らせればいい財政が個別に資料費を狙い打ちして削減命令するんかなぁ…でも小さい自治体ならそれも有り得るか」とか「市町村立は雑誌ストック機能をあんま有していないやろ」とか「図書館の資料費削減って住民に分かりやすい部類じゃね」とか「統計のカラクリを暴いているようでいてそれに縛られてるじゃん」とか、まぁ色々コメントない訳じゃないけどさ。

 そうねぇ、自分だったらどうするかなぁ、って少しだけ考えてみたんだけど…「正職員の人件費が事業予算に含まれない」ってのは痛いね(?の人のために…基本、正職員の人件費は本庁一括管理なんで、個々の所属の予算要求には乗ってこない。もちろん事情は自治体によって異なるけど大概はそーだと思う。)。あの席(特定の人でもいいが)要らないからその分資料費にする、ということができないから。せめて嘱託員にして浮いたお金で…ぐらいできればいいのにね(書いてて実に身につまされるな、ここ)。あ、これ役所のタブーだった?いやいや、でも本当は「人」と「金」セットで各所属が権限持たないとバランスよく配分されることはないんだよな、とはいつも思う。本当にそんなことしたら、不要人材ばかり浮いて人事課大弱りなのは分かってるけど。そういう意味で図書館なんかは本当にかわいそうなのだがね。
 あぁ、話を逸らしてしまった。自分だったらねぇ…まず「利用者にリクエストを焚きつける」かな。「ある本をその都度読めればいい」という利用者コメントがあったけど、このまま予算削減されたらこういう顧客は黙って図書館来なくなるだけだし。がんがんリクエスト制度を宣伝して、まずはリクエストで館をパンクさせる。で、どうなるかというと相互貸借を利用しても時間的な面で利用者はフラストレーションを高める(ついでに他館からも)。そして適度に実績を作ったら、この辺を利用して財政にねじ込みを図る、と。この作戦だとフラストレーションの爆発寸前を見極めるという点が非常に難しいのだが、住民という為政者と財政には最も効果的な武器を振り回すしかなかろうて、ということで。えっ、あんた反貸出至上主義者じゃなかったっけって?すぐ目先のためには「実績ある方法」が必要かなって。実験している暇はなさそうだし…(一応言っておくけど、別に貸出しやリクエストそのものを否定する者じゃありませんからね、私は)。

※当然ですが、上記方法は妄想であり有用性、実効性、実用性の意味において何ら保証するものではありません。万が一実行して失敗しても責任はとりません。…というか、これが成功するなら自分は何も苦労していないわ。

 冗談はおいといて…「実用書や科学書の購入はあきらめ、新刊はニーズが高い国内小説だけに絞った」先にあるのは「20〜30年後は偏った資料しかない図書館」ですらないと思う。たぶん図書館消滅。だって、娯楽(レクリエーション)の提供なんて他の政策に比べたら風前の灯火なんだから、さ。図書館法の図書館の定義?法律の文言が絶対なら、公文書館の公文書捨てるなんて話が幹部から出てくる訳がないっての。図書館の公共性…とっくに賞味期限切れてますよ、今の業界説ではね。