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BDS導入の効果

 東京新聞 「“行方不明”書籍 2割に 『確認装置』導入で効果」 (2006.12.3)

 現状ではBDSを導入しないと公共図書館からの資料盗難はなくならないと以前から書いてますが、これは具体的な効果が数字で見えた事例ですな。お金換算だけで考えるのはよくないのでしょうが、1,000万円の投資で850万円分の効果なら公の事業としては十分効果ありではないでしょうか。まだ全資料にタグを付けていないということなので、これが完了すれば更に数字は効果的になろう。「なくなった本は、まだICチップを張っていない本がほとんど」とはかなり悪質だよね。

 実際の現場では、資料盗難は深刻な問題であって、いくら利用者を啓発して対応すると言われても実効性はなさすぎると思います。もちろん、機械的に監視することが理想の策だとは思っていませんが、システム導入だけでこれだけの効果があるということなのだから、業界も少しは現場を見て発言しなはれ、「本来は必要のない費用」と及び腰になっている間に真っ当な利用者が迷惑しているんだから、と思いますよね。
 しかし、栃木「県内四十六の公立図書館のうち、BDSを設置しているのはこの二館だけ」ですか。盗難に悩んでいる館は、この記事を添付して来年度予算要求書を作成するべきじゃないでしょうか。