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その教育改革が格差是正に繋がるという論拠が知りたい

 ・朝日新聞 「文科省検討の教育バウチャー、効果は未知数」 (2006.9.13)

 大学の講義でちょこっとかじったので最近気になってしまうのだよ、教育改革。
 で、これ。導入したら格差是正どころか格差が広がるとしか思えないんだよね。教育の質が上がるなどとのたもうておりますが、これって補助金を道具にして、完全に学校から保護者に権限を渡してしまうってことだよね。じゃあ、これを使って学校を脅すのは誰でしょう?そりゃ優等生の親であって、決して負け組の親ではないでしょ(そういう人たちは学校に文句つける暇はない、あるいは教育に興味がない、あるいは私立や校区外の学校に通わせる余裕はない等々が理由)。ということは、学校は勝てる者、富める者の言うなりになっていくのだよ。これって、明らかに勝者の理論であって、格差社会の是正どころか格差社会の拡大、あるいは弱者の囲い込みと排除にしかならないと思うのだけど…
 昨日の朝日新聞だったかに書いてあったけど、ほんと霞ヶ関のお役人というのは時流に乗って予算拡大を考える天才だと感心してしまうけど、こと教育に関しては特にそんなレベルの政策で振り回してはいけないよ。次期政権は現政権以上に国民が客観的に監視していかないと、取り返しのつかない社会になる気がしてならない、と教育問題だけを見てもつくづく感じるのです。