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また勘違いしてる県が…

 ・朝日新聞 「開館時間日本一へ、県立図書館 /佐賀」(2006.5.6)
 ・佐賀県立図書館HP 「開館時間を延長しました」

 はぁ。何から突っ込んでよいやら。
 批判の前に、職員の皆様に本当にお疲れさま、と。きっとサービス残業で穴埋めしていくことなのでしょうね。
 さて、佐賀県立、昨年度は休館日を月曜日から火曜日に変更してた訳ですが、理由が「県内のすべての公共図書館が月曜日に休館していましたので」とは、すこぶるいかしてる。市町村立が開館している日に休館するその姿勢、県立として間違ってますって。県民から要望があったからって、そんなん佐賀市立の分館がやるべきことでしょうに。
 そして今年度は開館時間の大幅延長ですか。まぁ、全否定はしませんけど、開館時間が都道府県で日本一なんて自慢していること自体、おかしいとしか言いようがない。やっぱり直接の来館者しか利用者として想定していないという、底の浅い理念しかないんだよなぁ…県立の果たす役割は?という問いは、稚拙なこのblogに数々書き散らしてますけど、こういう方向への動きは加速される一方だなぁ…蔵書点検期間の短縮も実現するようですけど、県立レベルで6日間で終わるような作業とは、それでちゃんと資料管理できるんかしら、と訝ってしまうな。
 佐賀県は知事が「図書館先進県づくり」を公約に掲げているらしいので、県における図書館予算の優先度は非常に高いのでしょうけど、開館時間の延長による予算増(人件費、高熱費、etc.)とそれに伴う利用者の動向、そして何より佐賀市立を始めとする県内市町村立の利用状況というものを数字でよいのでオープンにする義務が佐賀県にはあると思います。その増えた予算分で資料を購入した方がよほど効果があるかもしれないし…佐賀市立の利用者を横取りして喜んでいるようなら、県立図書館としては失格です。
 …いつにも増して言葉が過ぎましたかね。もしかしたら、指定管理者制度への移行を阻止するために、直営でもこれだけできますよ、というパフォーマンスかもと思ったのですが、まぁ、昨年度の休館日を見る限りは、県立の一人勝ちを望んでいるだけなんだろうなぁ、と推測しました。
 本当の図書館先進県を目指すなら、県の第一の責務は市町村立の振興のはずじゃないかい?