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市総合計画の目標数値に図書館貸出数

 ・毎日新聞 「鳥取市:第8次総合計画、あす議会で採択 数値目標、初めて設定 /鳥取」

 市役所のHPも見たけど、分かりにくいのでとりあえず新聞記事だけリンク。
 総合計画って何?と思う人が大半でしょうが、国や地方自治体では、このような中長期的な事業計画が必ず策定されております。そんなん知らんべ、という方は、地元の図書館に行った時、郷土資料(行政情報)コーナーの「第○次○○市総合計画書」という冊子を検索してみてください。中身は、将来を楽観視した総花的かつ抽象的な絵空事が書いてある可能性大なのですがね。
 でも、今回の鳥取市の計画は具体的な目標数値が挙がっているらしい。具体的な目標がある方が将来のビジョンも、後の事業評価も分かりやすいというところか。しかし、その中に図書館の資料貸出数があるんである。こんな大枠な計画にこのような細かい(?)数字が入り込むというのは、正直違和感がありますが、これは公務員でないと理解しにくい感覚でしょうから、具体的記述は避けます。
 記事から推察すると、10年で貸出数2倍にします、とぶちあげたいようだ。図書館の価値を貸出数のみに求めている悪しき例だと思います。数字達成だけに拘ると、少ない資料費がベストセラーの複本や、俗な雑誌・本(その判断基準は私に聞かないように)に割かれることも考えられるがなぁ。10年後の図書館に対する事業評価では、貸出とそれ以外を含めたサービス全般の中身も考慮せねばならない、という考えに至ってくれればよいのだが、これこそ叶わぬ絵空事か。
 中身のない数字ほど恐いものはないのだが、果たしてこの数字を出すことに積極的だったのは、市長か、教育委員会か、図書館か。それにより言いたいことが変わるが、とりあえず今日はここまで。