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役所の法令違反が、何故か「耳をすませば」、業界内の「相棒」との内輪話にしか聞こえなくなってます

 ・共同通信 「容疑者と被害者情報漏らす 報道機関に東金市立図書館」 (2009.1.24)

 日図協がソースだからなのだろうが、「図書館の自由に関する宣言」に反したことを問題にしているような書き方。

 守秘義務違反は微妙かもしれないが、少なくとも(情報公開条例以前に)個人情報保護条例に違反した行為であることは明らかで、任意の宣言がどうかよりも、市教育委員会が市条例を犯した事実の方が、はるかに重大な事項。まぁ、問題を提起した点では日図協の功績はあるかもしれないが…公立図書館の場合、個人情報保護条例がほとんどの自治体で整備されたのだから、「図書館の自由に関する宣言」の「第3 図書館は利用者の秘密を守る」は、条例遵守の確認程度の意味しかないのでは。

 また「報道側にも利用情報の扱いに対する理解が必要だとしている」という図書館関係者とは、日図協関係者なのだろうが、マスコミに自制を促す前に自分とこの業界内で何とかしたら、という感じ。単純に、こうやって法令を犯してまで教えてくれるケースがあるから、記者は聞くだけなんだよ。もひとつ指摘しておくと、今回の件で最初に漏らしたのは図書館じゃなくて教育委員会な訳で、これは日図協が、公立図書館を管轄している教育委員会に対する図書館についての理解促進を日頃から怠っていた証左でもあります。

 図書館業界団体であれば、もっと客観的でなければ。今回のような重大案件も、自らで業界内の内輪話に落とし込んでしまってますよ、これじゃ。