No.111の記事

外部監査と県立図書館長

 ・朝日新聞 「外部監査人、県の教育支出に厳しい指摘/山口」(2006.3.22)

 年度末、図書館という些末(!)なネタを取り上げてくれる新聞が少ないので、ちょい古いですが今日はこれ。
 「常勤となっている図書館と文書館、博物館の各館長を非常勤とすることでも人件費を大幅に削減できると報告」とは手厳しいですなぁ。この監査人がどこまでの意図を持って指摘したのかは量れませんが(恐らく無駄に位の高い=給料の高い役職を無くせば費用が浮く、というだけの論法だと思うけど)、山口県立の実際はおいといても、全国の正職員の公共図書館長は、その多くは行政職(司書職除く)や教員職であるのが実態である中で、非常勤にできない理由を真っ当に論じることができる図書館はどれだけあるのでしょうかね。個人的にはどの職種の人であろうとも、図書館について理解し(当然司書資格を有するのと同等の知識は必要)、かつ現状の図書館界を嘆くことのできる人であれば、司書資格のない人でもしょうがないかと思うのですが、それが実現しているケースは稀ではないかと。退職前の花道として用意されたお飾り館長席にただ座るだけのお偉いさんより、退職者を非常勤で館長にしておいた方が給料安くすむやん、それでも業務に支障ないでしょ、というところまで監査人に見識があるとしたら、もう山口県はぐうの音も出まい。多分そうでは無かろうけど、無理に深読みすると、実は公共図書館における司書職の問題に辿り着くネタなのではないかと。本当は県立図書館の館長は非常勤ではあかんと思うのですけど、現状の正職員館長に正職員の意味を見いだせないので、私も反論する術はないのですが。
 まぁ、あれですよ、図書館だけの問題ではなくて、公務員よ、偉くなるほどちゃんと勉強せい、ということですよ。実際は金多く貰う奴ほど勉強しないから、こんなこと言われるんです。どれだけこの指摘を真剣に受け止められるのかなぁ…