No.505の記事

大学が公共図書館の指定管理者(候補)に

 ・関市議会HP 平成20年第4回定例会議案等質疑通告書 (PDF上のP4 参照)

 今朝の岐阜新聞に掲載されていたのだが、Webに記事がないので、市議会の通告書をリンクしておきますが…そうか、この間の私のレジュメが欲しいというのは、こういう事だったのか。

 つまり、関市立図書館の指定管理者として、中部学院大学を特定者指名するという前提で条例改正案が議会に提出されたということです…ね(特定者指名というのは新聞にはなかったが)。記事では日図協のコメントとして、大学を指定管理者にするのはおそらく初めてではないか、という記述もあり。指定管理業務の範囲が不明なのだが、全面的なのかなぁ…

 うーん…意図不明。中部学院大学は確かに司書課程あるけど、司書講習も含めていわゆる資格付与のみの体制なんだよね(教員体制参照)。専門課程ではないのに司書課程あるから専門性あり、で特定者指名っていいのかなぁ…

 特定者指名で予算案作成時期なので、すでに金額的にも市と大学は同意しているんだろうけど、どうしたって非正規雇用で経費削減するしかない以上は、大学は自分とこの学生や講習受講生を図書館に非正規として送り込むのだろう(実習と称して学生を労働力にすることもありか?)。で、関市立で働けますよと学生や受講生を募集するという循環か。図書館職員の雇用の実情を知らない人を騙すには、これ以上ない方法ですわな。しかし、これが正しいとしたら、大学として非正規前提で就職斡旋というのは、雇用問題に照らしても非常にまずいんじゃ…

 どうもこうも詳細が詰まらないと何とも言えないですが(あと図書館協議会をぶっちぎってまで議決できるかどうか…)、もし、万一、大学の意図が上記の通りであるならば、市は大学に利用されるだけに終わるでしょう。最初の組織体制次第ってのもあるけど、はっきりいって、図書館情報専攻でもない、司書資格持たせただけの他専攻の学生をいきなり公共図書館に放り出したって、企画運営ができる訳もないし、指定管理では人材も育たないとなれば、関市立が無料貸本屋状態に陥る危険性は極めて高いんじゃなかろうか。

 しかしこれ、将来は筑波や慶応が公共図書館の指定管理者になる日が来るかもしれないということなのだろうか。その場合、どういう運営になるのだろうか…研究のための実験場に化すのか?いやいや…